介護の職場は、夜勤のある老人ホームやグループホームのような居住施設だけではありません。デイサービスのような通所施設もあります。また、施設勤務だけではなく、訪問介護や訪問入浴サービスなどのように、利用者の居宅を訪れる業務もあります。通所施設や訪問サービスは、原則として定時に退勤できる日勤のみなので、身体的負担も少ないでしょう。介護の職場を選ぶ場合には、幅広い選択が可能なのです。また、職種についても、高齢者や障害者の介護を行う現場スタッフだけでなく、介護職にはケアマネジャーや社会福祉士など様々な種類があります。

介護現場で介助業務を行う一般職員は、介護福祉士を始め、介護職員初任者研修や介護職員実務者研修などの有資格者が中心となります。ケアマネジャーは、介護福祉士の上級資格で、原則として現場で介助業務を行わないことになっています。ケアマネジャーは、介護サービス利用者や家族と面談して介護計画を立てケアプランを作成します。介護の進捗状況を確認しながら、目的にかなっているか評価し、必要ならケアプランを修正することも少なくありません。

社会福祉士は、利用者が受けられる公的支援を紹介して手続きをサポートする業務を担います。このほか、介護報酬の請求を行う介護事務も介護職の1つです。介護職は低給と言われてきましたが、処遇改善加算などの改革が進み、一定期間の実務経験がある介護福祉士は、全産業の平均年収に近付ける政策が採られることになりました。これにより月額8万円も上がる職員もいます。職場や職種の選択の幅の広さや給与の改善状況から考えると、転職先として介護職もおすすめと言えるでしょう。